FIRE再考と私の提案ー自由・仕事・お金
私は、FIREに関する書籍に加え、ブログ、動画等を数多く見た結果、あることに気づきました。今回はこの私の気づきについて書きたいと思います。
なお、FIREとは「早期に退職して経済的自立を手に入れること」であり、FIRE=Financial Independence Retire Earlyの頭文字のことです。
気づきとは、FIREには向いている属性(人)がいる一方で、FIREに向いていない属性(人)がいるということです。詳細はこれから詳述しますが、結論を先取りすると、➀お金の心配がなく、➁自由でありたく、➂仕事は苦痛で避けたいと思う人にはFIREは向いているということでしょう。しかし、私が思うに、FIREの本質は、仕事の苦痛を避けたいというとです。この仕事の苦痛とは、仕事の質・量・人間関係が大きいといえます。さらに言えば、自由も仕事により奪われ、収入も低いという点もあげられます。
解決策の1つとして、例えば、投資により資産を築き、配当等で生活するというものがあげられます。何もしなくてもお金は入ってくるのでお金の心配はなく、自由であり、仕事はしなくても済むので仕事の苦痛も避けることができます。
これが一般的なFIREですが、FIREの本質から考えた結果、私は次のことを提案します。
会社員であるから仕事が苦痛であり、自由がなく、収入も高くはない。そうであるならば、会社員を辞めて、自営業や起業することが一つの解決策になる―そう思うのです。これから、その理由や想定される反論への再反論等を示していきます。
ここで、この記事での自由の定義を示します。自由とは、「選択肢が多く、拘束されにくいこと」と定義します。
まずは、既存の一般的なFIREへの批判について考えていきます。
・お金についてー運用益が必ず得られるか?(100年に一度の危機でも本当に耐えられるかは不明)
・自由についてー暇で逆に困るのではないか?(1年程度で仕事に復帰する人も多い。また、選択肢が多くてもあまり効用は増加しない。認知症にもなりやすい。)
・仕事についてー仕事を辞めるとアイデンティティがなくなるのではないか?(お金があるだけの人になる)
では、私の「独立しよう」という提案のメリット(主張)とそれへの反論・再反論を示します。
メリット(主張)
➀使用者等の搾取がなくなるため、稼いだお金は自分のものになる
➁節税等が容易であり、安定的な収入がほぼ一生ある
➂休暇の設定等が自由であり、ビジネスの種類によっては、時間と場所が自由
➃経営者やフリーランスには一定の尊敬の眼差しがある
⑤嫌な人とは仕事をしなくていい
⑥仕事量を調整できる
⑦苦痛ではない好きなこと、得意なことを仕事にできる
反論
➀会社員には定期昇給があり、毎月決まった額が振り込まれる安定性がある
➁定年退職ができる
➂有給休暇がある
➃会社によっては尊敬されるし、貧乏経営者らは尊敬されない
⑤嫌いでもお金くれる人とは付き合わないとやっていけない
⑥残業をすれば、残業代がでる
⑦適材適所であれば問題ない
再反論
➀解雇リスクや倒産リスクがあり、高付加価値人材でなければ転職も困難
➁メリットは一生働き続けることができることであり、働かない選択肢を取り、退職金をもらうことは十分可能
➂有給休暇は法人であれば可能であり、個人事業主はそもそも自由に働くことができる
➃会社員と経営者、すなわち、労働者と使用者という立場の違いは歴然としている
⑤一定程度儲かれば嫌いな人とは仕事をする必要がなくなる
⑥残業代で稼ぐよりもより高単価であるから、残業の必要性はなく、残業をするとしても会社員の残業よりもリターンが大きい
⑦人事には逆らえず、希望部署にずっといれることは極めて稀
一応、既存の一般的なFIREに向いている人についても示したいと思います。会社員であり、仕事自体が嫌いで、様々な趣味があり、本質的に怠惰であり、何らかのチャンス(例えば、ICO等)により大きな資産を得たという場合です。
しかし、陥穽があります。
そもそも、仕事自体が嫌い、かつ、多趣味、かつ、怠惰な人は大きな資産を手に入れることが宝くじに当たる並とまではいいませんが、極めて低い確率です。
逆にいえば、優秀な人は早期に退職して、私の今回の提案である独立を実施しています。そういう人は、FIREできる程度のお金を貯めることはできますが、逆にやりがいを求め、仕事を辞めません。
とはいえ、独立すればうまくいくというものではなく、一般的に大きな収入、自由、いい仕事を見つけるまでには2から3年程度必要であり、必死に努力する必要があります。
まとめ
‣仕事の苦痛を避けるためのFIREの代案として、「独立」を示しました。
‣独立には、「お金」、「自由」、「仕事」の面で多くのメリットがあります。
‣自分が自分に一番「責任と結果」をもたらす